医療事務の仕事もまた、医療従事者としてなくてはならない存在です。医療事務の仕事は受付や会計ですが、医療機関の窓口、いわば顔として患者さんと一番最初に接する位置にあります。また、長きに渡り通院する患者さんとは、コミュニケーションがとれる事もあり、患者さんからの笑顔を貰う事も多いのです。医師や看護師は、怪我や病気で苦しむ方を救って感謝される仕事ですが、医療事務も同様に、医療従事者として感謝の言葉を貰う事があります。怪我や体調が悪くて来院する患者さんが回復していく姿や、元気になって明るくなる姿を常に見ていられるのはとても嬉しい事です。
医療事務と聞くと、単に事務会計で毎日同じ事の繰り返しと思われがちですが、決してそうではありません。人を相手にする仕事は、毎日違う事が起こりますので、自分で考えて行動する事を求められます。また、一般的な企業の事務との違い、書類相手ではなく実際に目の前にいる患者さんを相手にするのが医療事務ですので、緊張感がある仕事と言えます。さらには、医療事務でしか行わない、レセプト業務などの特殊な知識と技術が必要です。その為、医療制度が変わる度に勉強をしなければいけませんが、一般の事務職と比べてみても、キャリアや経験が評価される業界なのです。自分の仕事に対して誇りを持ち、キャリアアップしながら働く事がやりがいに繋がるようです。
医療の現場で働く医師や看護師、薬剤師などが、国家資格を保有する花形の仕事とするならば、医療事務の仕事は、そうした花形の医療従事者を支える縁の下の力持ちと言ってもいいでしょう。医療事務という仕事があるからこそ、こうした花形の医療従事者は安心して医療の仕事ができているのです。技術者だけが医療の現場で活躍していたのでは病院経営は成り立ちません。医療事務という仕事があるからこそ、診療報酬を請求できますし、病院の収入がどうなっているのか把握できるのです。
それぞれの医療従事者は、それぞれのスペシャリストの集まりです。医療事務も医療従事者の一員として、縁の下の力持ちとして活躍することで、とてもやりがいを感じられます。レセプト業務はどんなに経験豊富な医師や看護師でも行う事はできません。レセプト業務は、医療事務が居てこそ提出できる大切な仕事と言えます。そのことを理解していれば、責任感や緊張感を持ちながら、医療従事者の一員として誇りをもって仕事をしていけるのです。
